脳…狂…晴空、舞う

真っ黒なキャンパスに一滴のモスグリーン。そこに綺麗なちょうちょを添えて

赤空

 

 

排水口に流れる赤をただ眺めて思う

「死にたい」はきっと「生きたい」という願い。

そんなことを思いながら私は

真っ赤な空に手をかざす。

 

あの人が私を必要だと思ってくれたら

私はこの空を「綺麗だ」と感じただろうか。

今はただ、切なくて悲しそうな空だと思った。

 

赤空に染まる私の腕は

生きている証拠なのだ。

 

もう二度と交わることのない

あの人の手を思い浮かべて

私は空を掴んだ。